鳥と音楽
久しぶりにイヤホンを用いて、音楽を聴きながら歩いてみました。
イヤホンの耳に詰まる感じが中々好きになれないのだけど、何故か「i-pot」のナノの一番初期型のものを持っていて、殆ど使っていないのです。
昨晩、次の日曜にご一緒に演奏させて頂く「柳家小春」さんの「youtube」を検索していたら、突然「i-pot」の事を思い出して、急に生活に音楽を組み込みたくなりました。あえて古い呼び名で言うと「ウォークマン」を使うことに私の場合、数日で飽きてしまうのが解っているのだけど、年に数回使いたいときが訪れるのです。
故に、今日は電車の中でも、町の雑踏の中でも、音楽が耳の穴に注ぎ込まれる忙しい一日でした…。
私の感覚で言うと、イヤホンというものは、まるで歯磨き粉のチューブの先から「練り物」を耳に注がれる様な感覚があって、だけどしかし、それが「音楽」なので段々と心地よくなってしまうのが不思議です。
使い始めは何度も耳の周りや近くの人を気にしながら、心持ちも「そわそわ」としっぱなしです、耳だけでなく心の内側までもがこそばゆいのです。
何よりイヤホンをすることで日常の音から遮断されることが一番不安です。
だって、イヤホンをして歩いていると、鳥の声や他人の足音にすら気が付けないし、耳が塞がれている分、自分の体内の音が顕著に聞こえてくるのですから、自分の足音や、呼吸の音、衣擦れの音までも増幅されて、普段聞こえない音が視覚と関係ないところからどんどん聞えてくるのです。そうすると呼吸すら少し苦しくなったりもします…。
だけどもイヤホンにも良いところがあるので、使いたい気持ちも同時に起こり、聴いている音楽とそのとき見ているもの(視覚)が共鳴したときの感動は、ある意味麻薬です。
こんな事を書くと、笑われるかも知れませんが、朝日の当たるのビル街にハトの群れが飛ぶ風景を目にして、その時にセロニアスモンクの悪戯を絵に描いたようなjazzが耳から注ぎ込まれたりしたら、何やら私の脳味噌に新しい次元のテイストを注入してくる様な錯覚が起こり、勝手に涙がこぼれ出たりしてしまうのですよ…。
イヤホンをしているせいで、普段自分が構えている距離感が狭くなる感覚を分かる方いますか?
半径2~3メートルくらいはいつも注意を払う気力(「オーラ(笑)」とか書いたほうが分かりやすいかも)みたいな距離感覚を保って歩いているのに、耳をふさがれる(イヤホンをしている)とその「オーラ」の範囲が半減して、その分視覚や触覚からの刺激が大きくなるのです。
自分としては偶然に過ぎないのだけど、イヤホンから聞えている虚構の音楽に耳が集中してしまうと、どんな現実風景も聴覚からくる新しい流れにつられて、新鮮に思えて、ある一つの光景が琴線に触れてしまう”瞬間”があるのです。
例えばそれが毎朝見かける駅前のハトだったり、ゴミを漁るカラス、毎朝同じように行き来する人込みでさえも…。音楽はその”瞬間”にして染み込んできます。
東京からほんの少し西に向かって、鳥の声を聴きに行くときには、私にイヤホンからの音楽は大概にして不要なものですが、日常で毎日見る光景に飽きた時には、ヘッドホンで音楽を耳に注ぎ込むという事も悪くないと思いました。
今日は内容にふさわしい写真が無いので、代わりに私が今日主に聞いていた音源(お勧め)のyoutubeをリンクしてみますね。
私はアニメに偏見のある時代に育った世代ですが、アニメは大好きです!この人たちは何者でしょうか!素敵!としかいい様がない、ハンサムな「コロ助」たちです。
Platina Jazz - Anime Standards vol.2 - Hajimete ...
さてさて、最後に週末の演奏会の告知をさせて頂きます。
このブログへの投稿でも予約を承りますよー!(上の動画とは関係ないライブですが、ある意味おじさん具合は似ています…。)
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5/26(sun) 2013
■cookin’song book 03
Open 18:30 Start 19:00
当日:1800円 予約:1500円
場 所 : 阿佐ヶ谷 よるのひるね >web
〒166-0001 東京都杉並区阿佐谷北2-13-4 1階
ご予約は下記まで↓。
TEL:03-6765-6997(よるのひるね)
mail:yorunohirunepro アットマーク gmail.com
出演:
柳家小春
http://koharuya.exblog.jp/11616503/
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