鳥とハーモニカ

はなぶさ堂の日々の事。

鳥と読み物 / 家族になったスズメのチュン

私はそれほど本を読んでいる人間ではないと思いますが、
有難いことに「いつも本を持っている印象」と
言ってくださる方も中にはいらっしゃるのです。
実際は読むのが遅くて、行く道程同じ本を持って居るだけなのですが…。


そんな私の数少ない本棚から児童文学を一冊。

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「家族になったスズメのチュン」

実際にあったお話で、人に保護され、雛の頃から人に可愛がられ、
半ば自分を人間と思い込んでしまったスズメのお話です。

東北で獣医さんをしているご夫婦のもと、
患者さんの動物達との生活模様がそのままに書かれています。
著者は獣医さんのご本人「竹田津実」先生という方です。

野性と人間の狭間の小さな小鳥のお話ですが、
涙も笑いも感動も一冊に込められて居ます。
文中には実際のチュンの写真も多く納められていてとても微笑ましいのです。

チュンを取り巻く「キタキツネのメンコ」や「エゾシカのバンビ」等、
動物たちもたくさん出てくるので、
小学生位のお子さんが居る方には是非お薦めしたい本です。

 

最近は巣から落ちた雛を拾った(保護した)なんて話を、
あんまり聞きませんが(私にもそんな経験は有りませんが…)、
どこも都会化が進んでスズメ達の営巣場所も野性なりに
工夫がされているみたいです。

スズメは昔から人間と身近な野鳥です、
はなぶさ堂にも毎朝スズメが遊びに来ますが、
此方から何かを求めなくても、
程好い距離感で彼等は平和を教えてくれますよ。

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最近遊びに来ているのはスズメの三兄弟。
芽吹きを待っている籐楓の小さな植木と戯れていました。

 

家族になったスズメのチュン (偕成社文庫)

家族になったスズメのチュン (偕成社文庫)