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鳥とハーモニカ

はなぶさ堂の日々の事。

ヒメウズラ雑記 / 親愛なるヒメウズラ

私がヒメウズラを飼い始めた切っ掛けは、西荻窪にあった某カフェで「かれん♂」という名のヒメウズラに出会った事でした。
彼はシルバー色で少しお腹の羽が赤く、立派な眉毛羽を持ったとても素敵なダンディーでした。
お客さんからもたくさん可愛がられていたけどお店は今はなく、「かれん♂」はその頃から結構なお年を召していて、今年9月の末に幸せなご家族の下で永眠したということです。


そのお話を聞いたあくる日の事、とても傷付いた状態のシルバー色のヒメウズラに出会ったのです。

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こちら側にはあんまり聞かされない話ですが、ウズラやヒメウズラという生き物は、冷凍マウスの様に猛禽類の食用として扱われる場合があるのです…。
この子はそうなる予定の一羽だったのですが、一羽だけシルバー色だったので、咄嗟に「かれん♂」さんの事を思い出したら、この子の事を昔から知っている様な気持になってしまって「助けなきゃ、助けなきゃ」そう思わずには居られなくて…、手を差し伸べずには居られなくて…、その場で引き取る事になったのです。

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かろうじて、血を流すような状態ではなかったものの、たくさんのヒメウズラが同じカゴで生活して居たので、羽食いをしてしまうヒメウズラの習性上、背中とお腹の羽は殆ど仲間からむしり取られて、赤く腫れ上がっていました…。
当然、同じカゴの子たちも同じかそれ以上の状態でした…。

もう最初から「かれん♂」さんの事が頭にあったので、勝手ながら名前の一部を分けてもらって、この子のには「れん(蓮♂)」という名を与えました。

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眉間にシワを寄せて、困ったような顔をする「れん(蓮♂)」。
そりゃそうだよね、人間に抱っこされた事なんて今まで一度もないのだから…。
後から聞いたら、そもそもこの子も見知らぬ家族からのお迎えを待っていた子なのだそうです…。

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だけど、いざ健康状態を観察すると、羽だけではなくクチバシの噛み合わせも悪く、歩き方もたどたどしく、爪の色も良くありませんでした…。
抱っこしてやっても羽のない背中はとてもとても体温が高くて、それはそれは心配になりました。

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何日かの間、大切に介抱してやっていたら、少しづつ棒羽(つくつく)が伸びてきました。

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胸にもほら。羽の元となる棒状のつくつくがたくさん。
気持悪いって言わないで下さいね…、これも回復の兆しなの…。
でも、この頃の「れん(蓮♂)」は、やっぱり体力の消耗が激しいようで手に乗せても何の抵抗もしないでいました。

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主翼はボサボサなので早く砂浴びをさせてやりたかったけど、この皮膚の状態じゃちょっと未だ早いかな…。
きっと砂ですら直接皮膚に当たったら痛いだろうなぁ…。

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右側の主翼も、初列が大げさに曲がって居るように見えました…。

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体温は高いのだけど、とっても寒そうな「れん(蓮♂)」。
日当たり、水、風通しと温度管理、幸い秋口の丁度いい季節だったので、「れん(蓮♂)」は少しずつ回復を見せてくれました。

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でもまだ、羽が少ないので、夜には「うり(瓜乃♂)」に背中の羽を借りてあったまったりして、なんだか居心地良さそうな顔も見せ始めてくれましたよ。

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そして、ほら。数日後にはこんなにふかふか。

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お腹の羽だって「どんなもんだい!」と自信満々で胸を張って見せてくれました。

だけど、気になるのは歩き方がたどたどしかった事、この頃は全く気が付かなかったのだけど「れん(蓮♂)」はどうやら足も患っていたのです…。

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羽も生え揃って、飼い主も喜んで撮影した一枚でしたけど、後から見返してみると指の間接の部分が少しだけ腫れている様に見えます。

そして、この足の腫れに気が付けなった事が原因で「れん(蓮♂)」の足の病は進行してしまいました…。

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この状態になるまで、ほんの数日の出来事でした…。
はなぶさ堂には足の悪いヒメウズラが他に2羽居ますが、その子たちは親鳥が執拗に突いてしまった為の事故で同様に足の指が壊死してしまって、それから欠損しました…。

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この子は「うい(憂♂)」両足共に指は2本しか無いけど、毎日走り回れるほどの元気を持っていて、夜中にはうるさいほどの雄叫びも上げるので、ほぼ毎晩一緒に寝てやって居ます…。

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この子は「あんよ(杏世♀)」左足はかろうじて指の根元が残っているけれど、右足は殆どの指を失った為に膝から下が曲がっています…。

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当然、立ち上がることも出来ないのだけど、立派な卵が産めるまで成長して、はなぶさ堂ではアイドル的な存在になっています。

「うい(憂♂)」「あんよ(杏世♀)」の足は激しく突かれた外傷からの壊死・欠損でしたけど、「れん(蓮♂)」の今回の足の状態はそれとはまた違っていました…。

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「れん(蓮♂)」を医者に診せて抗生剤を貰ったのだけど、診断としては「趾瘤症(しりゅうしょう)」要するにバンブルフットなのだそうです。
バンブルフット・趾瘤症(しりゅうしょう)は読んで字のごとく、足指にコブが出来る病気らしく、猛禽類やアヒル等、体の大きな鳥に多く見受けられるそうで、ウズラやヒメウズラもそれになりやすいという事でした。
因みに、はなぶさ堂にはバンブルフットのキンカチョウ「シドくん♂」も居ますが、キンカチョウにもバンブルフットは見受けられます。

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投薬の甲斐あって、現在進行は止まっているのですが、壊死した指は欠損してしまいました…。

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右足、腫れは引いてコブも小さくなりましたが、膨らんだ指は壊死していくと思います…。

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左足、二本になってしまいましたが、カサブタも取れてだいぶ腫れの状態も落ち着いてきました。

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かさかさの足にハンドクリームでも塗ってやりたい気持ですが、現在は「れん(蓮♂)」の力を信じて毎日状態のチェックを続けています。

「れん(蓮♂)」が趾瘤症(しりゅうしょう)になった事には理由があります。
それは、はなぶさ堂に来るの前の環境で、糞きり網のあるカゴで飼育されていた事、飛ぶ鳥は糞きり網があっても掴まれる形の足の造りをしていますが、ヒメウズラの足は止まり木に止まるようには出来ていません。
細い糞きり網の上をたくさん歩いた事で、突然の床暮らしに負担が掛かったのです。
それと、私自身にも責任があって、糞きり網で生活していれば当然「爪」が伸びるのだけど、「れん(蓮♂)」を引き取ったタイミングで爪を切ってしまった事…。
今まで爪の先を使ってなかったのに、床暮らしになってから切った爪の先からも何らかの菌が入ってしまった事も考えられます。

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「れん(蓮♂)」には床の上は厳しいので、夜には布団を敷いたその上に放鳥させています。

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すっかり落ち着いた様子でウトウトと眠る「れん(蓮♂)」。


「安心していいよ、もうお前の事誰も食べたりしないから…。」



冒頭にお話した、私にとっての親愛なるヒメウズラ「かれん♂」さんが生きた時間は、「かれん♂」さんに出合った色々な人の心に引き継がれました。
私もその中の1人であって「れん(蓮♂)」や、世界中のヒメウズラ達の心にもまた、人間の優しさが引き継がれますように…。

そして、至らぬ点ばかりの記事なので全てが正解とは言えませんが、この記事がヒメウズラと暮らしている、お迎えしようと考えている方々の参考になれたら幸いです。

 

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さて、次回のお話は…。
はなぶさ堂では今、文鳥たちがせっせと子育てをしております。
そう、赤ちゃんたちと鳥の子育てのお話です。
毎々最後まで読んでくださるみなさんに感謝しつつ、次回もお楽しみに。

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