鳥と子育て / ウマレタテ 「十姉妹の観察日記」
啐啄:「そったく」と読むそうですが、
「啐」は雛が孵化しようとする際に殻の内側から鳴く声、
「啄」は親鳥が殻の外からつつき割る音、から転じて、
「師と修行者の呼吸がぴたりと合うこと」の意なのだそうです。
数週間前に卵を産んだ十姉妹、奇跡的に「啐啄」の瞬間を目撃しました。
卵が割れて雛が孵る瞬間を見てしまったのです!
勿論そんなタイミングでカメラは持っていませんでしたので、
その直後、母鳥「ちょこなん(猪口南♀)」に撮影許可を得て、
記念写真を撮らせてもらいましたよ(笑)。
とても慎重に、そして慌てていたので、あまり綺麗に撮れませんでしたが、
母鳥のお腹の下で卵から孵ったばかりの真っ赤な雛がもぞもぞと動いていました。
身体の半分は未だ殻の中です↑。カリメロですっ!。
そして、5個あった卵のこれが最後の一つでした。
お腹の下には恐らく5羽の雛が隠れている事と思いますが、
未だ、数えさせてはくれません。
そして、父鳥の「じゃく(雀♂)」が警戒してか壷巣に戻って来ると…。
突然、卵の殻をすごい勢いで食べ始めました。
そして、「ちょこなん♀」も一緒になって。
何だか競うようにして夫婦で食べ始めたかと思ったら、
あっと言う間に平らげてしまったのです。
時間にして2~3分、まるで見られたくない物を隠すかの様な勢いでした…。
これ、どんな本能なんだろう?
殻がよほど美味しいのか?育児に邪魔なものを処分したのか?
はたまた、これも子供達へ口伝いで食べさせる重要な養分なのだろうか?
毎日、世話と観察をしていてもまだまだ不思議は多いのです。
さてさて、これから数ヶ月毎朝の楽しみが増えました、
先に産まれた4羽の子供達はもう立派な成鳥ですが、
また小さな兄弟が出来たので、明日からは餌の量が増える事でしょう…。
飼い主も食いっぱぐれない様に頑張りますっ!