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鳥とハーモニカ

はなぶさ堂の日々の事。

鳥居と油揚げ / 港区赤坂 豊川稲荷東京別院

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はい、キツネのお話続きです。怖いキツネは出てきませんのでご安心くださいね。

前回の猫稲荷(美喜井稲荷)さんの徒歩30秒程のところに、豊川稲荷東京別院はあります。愛知県にある三州本山豊川稲荷の別院で、東京別院大岡越前守忠公も信仰されていたそうで、由緒あるお狐様方が沢山祀られておりました。

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こちらが本殿、正面には一対の大きな大きな狛狐さんが守護していました。
どれだけ大きいかというと↓。

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何方かがお供えに置いていた飴玉、手だけでも人の其れほどの大きさ、
こーんなに大きな狛狐始めて見ました。
貫禄も然ることながら、この奥深い表情にもこの狐像の造り手の情熱が伝わります。

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丁度、本殿ではご祈祷の時間だったので、中に入ってお参りさせて頂きました。
太鼓の音とお坊さん(この場合は宮司さんか知ら)方のお経の行が、
ひと時、特殊な時間を想像させてくれました。

そして、参拝の願いが叶った方々から奉納された「のぼり」を左右に、
それが通路となっていて、
通路沿いに沢山のキツネに会う事が出来ます。
「千本鳥居」ならぬ、ここでは「千本のぼり」と言うそうです。

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先ず、本殿脇の入り口辺り。子だき狐さんのお出迎え。

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小さな狛狐に守られたおキツネ様も居ました。

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千本のぼりを歩いていくと、七福神や身代わり地蔵さんなどご利益のあるご尊像にも会えます。
途中にある、お堂の鳥居の横、旗に見切れた優しい顔つきの狐発見。

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頭にお賽銭を乗せているいる所が、何だか昔話の狐が葉っぱで化ける風で、
あまりに可愛いので頭をなでなでなでなで。お腹もなでなでなで。
しかし、この狐、何処かで会った事があるような…?。

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鳥居の脇を守る狐のその後ろにも別の人が造ったような、
全く印象の違う狐が居りました。
こういう風に石の質感に違いがあったり、ブロンズ製だったり、
作風がぜんぜん違っていて、
造り手の流派?の様なものが感じられるところも魅力の一つだなぁと思います。

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こちらもまた、大きな狛狐で丁度ゴールデンレトリバー位の大きさ、
見た目も何処となく犬っぽいですが、珠を抱えているその手の力強さ(右の狐)、
巻物を銜える口元(左の狐)、尻尾もしっかりキツネの其れです。

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一日にこんなに沢山のキツネに会えるとは思っていなかったのですが、
キツネの形に職人の流派があるのだとすれば、
やはりその土地土地で顔つきも形も変わるような気がします、
ここにいる子達はみんな、色んな土地からここに移住してきたのかなぁ?…。

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そして、この神社の一番奥に位置する「三神殿」には、
その名の通りキツネの神様が三体祀られていました。
中央は「宇賀神王」さま、商売繁盛などのご利益があります。
左手は「徳七郎稲荷」さま、円満な対人関係をもたらしてくれます。
そして右手は「太郎稲荷」さま、健康を守ってくれるおキツネ様で、
なんとこのキツネ様は飛行自在な神使、空が飛べるんだそうです。
お話には聞いていましたが赤坂でお会いできるとは驚きました。
そして、そのお名前(太郎や徳七郎)という命名にお稲荷さんらしい親近感を感じます。

そして、最後は「霊弧塚」八角形の塚の上に信仰された方から納められた霊弧達が沢山、
その中には王子で見かけたブロンズのキツネや、
始めてみる顔形、素材のキツネが沢山奉納されていました。
八角形の形に陰陽道を意識させられますが、
人の作り出す科学的で且つ霊的な印象に、
自分自身も狐達と同等の生き物であることを深く考えるのです。

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そして、その一角の片隅に呼ばれるように近寄っていくと…。

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秋も暮れてきて少し寒そうに身体を寄せている一対の小さな狛狐。
驚いたのは、私がキツネに惹きつけられる切っ掛けとなった、
石神井公園の「三宝寺」の無縁仏さん達の中に混ざって置かれている、
狛狐と全く同じ顔・形・大きさで、きっと同じ人(同じ流派)、
に作られた兄弟キツネだろう事に、私の中で大きなご縁を感じました。


離れた場所に置かれている同じ形のキツネの像、
こうして歩いて私の中で繋がるということは、人同士の縁と全く同じ事と思います。
キツネがついて来る夢を見たのはこの子達に呼ばれたからかも知れない?

おキツネさんはね、たまに悪戯をすることもあるけど、
雨を降らしたり、道を迷わせたりする程度です。
キツネは古来から悪さをしたり、化けてみたり、良くない印象も目立ちますが、
其れくらい人との繋がりが深い動物だと思います。

人は時代の流れで都合よくお稲荷さんなんて信仰を産みましたが、
現代の比較的裕福な環境に「狐」の五穀豊穣の神様(お稲荷さん)は、
あんまり身近ではないような気もします。
でもね、尊像に形を変えた狐たちは「人間にもっと会いに来て欲しがっている」様にも見えるのです。現代人の私はそう思うのです。
人間のせいで今や野生の狐が住み着けなくなった東京ですが、
かつてはこの土地にも狐が居た証として、大切に考えたいのです。 

豊川稲荷東京別院
http://www.toyokawainari-tokyo.jp/