鳥と寺社 (埼玉県所沢市:金乗院)
最近はお稲荷さんの「狐」にばかり気が行っていますが、
久々の「鳥と寺社」です。
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札所ご本尊:千住観世音菩薩さま
最初に会った鳥:孔雀
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なんと、このお寺「孔雀」を飼育しているのです!オドロキマシタ。
中国の神話の霊鳥、所謂「鳳凰」の尻尾は孔雀に似ていると聞いた事がありますが、
神のお遣いの動物は何処かしら特徴があるものです。
やはりお稲荷さんの「狐」同様に「孔雀」もお寺を守っているのでしょうか?
金乗院は、西武池袋線「西武球場前駅」下車から、徒歩8分程度の距離でした、
敷地が広く見ごたえのある(参拝の有難みを感じる…)お寺でした。
興奮して、写真を撮りすぎたので小さく纏めます。
入り口は坂の下から始まって、
門をくぐると急な階段です、のぼりきったら手水舎があるのですが、
手水舎の右手に大きな白馬の像が鎮座していました。
ギャンブル運の向上を祈願して参拝に来られる方も多いようです。
拝殿はとても大きくて、色鮮やかです、印度から伝わって中国を通って、
日本に留まった配色のそれを色濃く感じさせてくれます。
建立から何度も塗装を繰り返している事とは思いますが、
日に焼けた伝統の色合いが教えてくれるのは年老いた優しさとでも言いますか、
老人の力強い手の皮膚の、使い込まれた温かみの様なものを感じます。
拝殿の左手には七福神を祀った院がありました、
柱や瓦、一つ一つの装飾にも趣があって本当はもっと写真を掲載したい程ですが、
私が特に気に入ったのは鳥を装飾した柱(↑写真右)です。
一本の木からここまで彫り込んであって、一見して「芸術作品」と思いましたが、
屋外にこうして柱として使われていると言う事が、
「木」本来の姿を感じて仕舞うほどで、理に適った佇まいを思い浮かべました。
何より「鳥」がこんなにも楽しそうに柱に彫刻されている木を始めてみました。
中には首に「おみくじ」をくくりつけてもらっている鳥もありましたが、
まるで鳥が自ずからスカーフをしているようで微笑ましかったのです。
さて、このお寺の中でも最もお勧めは↓です。
なんとまあ、日向ぼっこの最中で大きな体をぐったりと横たわらせて、
眠たそうに目をとろーんとして居るのです。
孔雀と言えば羽を広げて、
人の日常にはあまり見る事のないような綺麗な柄の羽を、
大きく広げて見せてくれる印象ですが、
ここの孔雀はまるで猫のように日向で眠りこくっておりましたよ。
うううううん、頭の上のピロピロがたまらないのです…。
面白いのは、2羽の孔雀と2羽のニワトリが檻の中に同居していて、
どこから入って来たのかスズメまでもが檻の中にいて一緒に餌を食べていました、
その団欒になんとも親近感の沸く孔雀さん達なのでした。
そして、まだまだ金乗院は広いのです。
拝殿の右手に回ると「大日如来」さんでしょうか?
大日堂の手前の池で止め処なく水を湛え、池には沢山の金魚が泳いでいました。
大日堂の裏手の階段には、龍(ドラゴン)の装飾が施されていて、
壇上の頂には真っ赤な五重の塔がそびえておりました。
階段を登りきると、
まるで「シャア専用?」と思う程に鮮やかな赤い五重塔(カッコイイ…)。
袂には「仏国窟入口(仏の国の洞窟の入口?)」中には巡礼に纏わる観音さま方と、
小さな弘法大師さまの石造が並んでおり、五重塔の反対側まで続いていました。
私の母は足が悪いので、お大師様に願掛けをしながらお参りさせて頂きました。
最後は「閻魔堂」です。
お堂を覗くと閻魔さまが睨みを利かせていたので、一旦心の中で恐縮しました。
この日の出来事や参拝の意味をしっかり考えて、
閻魔様にも「ありがとう御座います」の気持ちで合掌を済ませると、
お堂の脇から「黒猫」がこちらを見ていました。
神聖な場所ながら少し浮かれていた私は「怒られるのかにぁ?(猫に)」と、
思ったほど貫禄があったのですが、
「閻魔さまの遣いの方ですか?」と問うと「ニャー」と言うので、
猫に向かって合掌して、それから少しだけ頭を撫でさせてもらいました(ホッ)。
そして、駅へ向かう階段を下りて満足して帰途に着き、ふと思い出した事、
ご朱印を頂くのを忘れたっ…(汗)。
だけど良いのです、また孔雀や閻魔さまの遣い猫に会いに行きますから。