鳥居と油揚げ:北区王子/王子稲荷神社
前回の続き「王子の狐」です。
最近タイトルに反して鳥の事があんまり書けていないので、「狐」の事を書くときには「鳥(とり)居と油揚げ」と題して書くことにしました、少々強引です…。
さて、前回の装束稲荷から狐火がここ(王子稲荷神社)まで行列する訳です。
神社は坂の途中にあってこの辺りの地形は坂好きにもたまらないものがあります。
坂の途中の入り口から早速お狐さんがお出迎えです。
前回も書きましたが、王子の狐達は本当にやさしい印象を受けます。
入り口だけで狛狐は4体ありましたが、みんな個性豊かでユニークです。
拝殿はあでやかで綺麗な印象を受けますが、空襲の火災からも逃れたとの事で、
時代の趣を感じました、先ずはお参りをして…。
拝殿の右奥から狐の小道が続いていました。
ひょこんと草の影から顔を出す狐も居れば、社を守る狐もいて、至るところ狐だらけです。
全ての狐の頭を撫でながら鳥居の先に進むと、
奥には「お石様」の社や「狐穴の跡」に続きます。
こちらは何の社か解りませんでしたが、装束稲荷のものと同じブロンズ製の狐が居ましたよ。小ぶりで可愛かったです。
つるっとしていて、私はこの狐好きです。美弧です。
こちらでは鍵ではなくて、巻物でしょうか?と玉をくわえていました。
王子稲荷の一番奥「狐穴の跡」は、坂の途中だけあって、
急な階段を登った先にありました。
この穴が狐達の住家だったのでしょうか、今にも子狐や狐火なんかが飛び出して来そうでしたが、
何とも涼やかで気持ちが落ち着く感じがしました。
平日だった事もあってか、道程あまり人に会うことが無かったのですが、
狐に誘われてふらふらてくてく歩いていると、
いつの間にか知らない町まで連れて行かれてしまいそうな、
そんな白昼夢の様な狐の散歩道でした。